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材料データ¶
FrontISTR における「材料」とは,要素に与える物性データを名前つきで一括管理する単位である.具体的には,弾性係数・密度・熱伝導率といった物性値や,弾塑性・粘弾性・クリープなどの構成則パラメータをひとつの名前のもとにまとめたものを指す.要素グループへの割り当ては !SECTION で行い,要素の種類(ソリッド・シェル・インターフェース等)と材料名を対応づける.材料そのものの内容は,メッシュデータ側の !MATERIAL または解析制御データ側の !MATERIAL ブロックで定義する.
材料データに対する制約は,解析種別,要素種別,および入力ファイル上の指定方法の3つから決まる.以下では,まず利用可能な材料モデルと要素・解析種別との対応を整理し(機能の全体像),続いて材料モデルの使い分けの考え方(材料モデルの選び方),個別モデルの仕様(線形弾性以降)の順で説明する.各キーワードの書式や既定値はキーワードリファレンスを参照されたい.
機能の全体像¶
材料データは,構造解析で用いる機械的な材料モデルと,熱伝導解析・熱応力解析で用いる熱物性に大別できる.構造解析では,用途に応じて線形弾性,超弾性,弾塑性,粘弾性,クリープ,またはユーザ定義材料を選ぶ.それぞれは独立の構成則であり,弾塑性・粘弾性・クリープでは弾性部分として線形弾性を同じ材料内に併用する(超弾性は独自のひずみエネルギー関数を用いるため線形弾性の剖性を参照しない).熱伝導解析では,密度,比熱,熱伝導率を要素に割り当てる.
| 分類 | 主な用途 | 入力上の主なキーワード | 主な参照先 |
|---|---|---|---|
| 線形弾性 | 微小変形線形解析,固有値解析,線形動解析,非線形材料の弾性部分 | !ELASTIC, !MATERIAL ITEM=1 |
!ELASTIC, !MATERIAL(メッシュデータ) |
| 超弾性 | ゴム状材料などの大変形弾性応答 | !HYPERELASTIC |
!HYPERELASTIC |
| 弾塑性 | 降伏後の永久ひずみ,金属塑性,地盤材料 | !PLASTIC |
!PLASTIC |
| 粘弾性 | 緩和・遅れを伴う時間依存応答 | !VISCOELASTIC, !TRS |
!VISCOELASTIC, !TRS |
| クリープ | 応力下で時間とともに進行する変形 | !CREEP |
!CREEP |
| 熱物性 | 熱伝導解析,熱応力解析 | !MATERIAL ITEM=1〜3, !EXPANSION_COEFF |
!EXPANSION_COEFF |
| ユーザ定義材料 | ユーザ実装の構成則 | !USER_MATERIAL, !ELASTIC TYPE=USER, !HYPERELASTIC TYPE=USER, !PLASTIC YIELD=USER |
!USER_MATERIAL |
構造解析では,同名の材料がメッシュデータと解析制御データの両方で定義されている場合は解析制御データ側が優先される.ただし,メッシュデータ側の材料定義それ自体は必須であり,解析制御データ側で同名の材料を定義しているときはメッシュデータ側の値は参照されないためダミーでよい.一方で熱伝導解析では解析制御データでの材料指定に対応しておらず,メッシュデータで指定した値がそのまま使用される.
解析種別ごとの対応は次のように整理できる.線形静解析,固有値解析,線形動解析では線形弾性を用いる.三次元連続体ソリッド要素を用いる非線形静解析および非線形動解析では,線形弾性を基礎にして,超弾性,弾塑性,粘弾性,クリープ,ユーザ定義材料を利用できる.熱伝導解析では,構造材料モデルではなく,密度,比熱,熱伝導率を用いる.解析種別の全体像は 解析種別 を参照されたい.
要素種別ごとの対応にも制約がある.三次元連続体ソリッド要素では,構造解析用の非線形材料モデルを利用できる.平面応力要素,平面ひずみ要素,軸対称要素では,線形弾性を基本として用いる.これらの2次元系要素では,弾塑性,超弾性,粘弾性,クリープには対応していない.シェル要素では線形弾性に対応しており,単層・積層,等方・異方の指定ができる.シェル要素は弾塑性,超弾性,粘弾性,クリープには対応していない.インターフェース要素は熱伝導解析でギャップ熱伝達・輻射を扱うための要素であり,材料データではなく !SECTION のデータ行でギャップパラメータを指定する.要素グループとの対応づけ・積層の入力例は 要素ライブラリ も参照されたい.
以下に要素種別と材料モデルの利用可否を一覧化する.
| 要素種別 | 線形弾性(等方) | 線形弾性(直交異方・積層) | 超弾性 | 弾塑性 | 粘弾性 | クリープ | 熱物性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三次元ソリッド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 平面応力・平面ひずみ・軸対称 | ○ | — | — | — | — | — | ○ |
| シェル(単層・積層) | ○ | ○ | — | — | — | — | — |
| ビーム・トラス | ○ | — | — | — | — | — | — |
| インターフェース | — | — | — | — | — | — | ○ |
(記号:○ 利用可能/— 未対応)。インターフェース要素の熱物性はギャップ熱伝達・輻射を !SECTION にて指定する。
材料定義には2つの経路がある.メッシュデータでは,!SECTION で要素グループと材料名を対応づけ,!MATERIAL と !ITEM で物性を定義する.解析制御データでは,!MATERIAL ブロックの中に !ELASTIC,!HYPERELASTIC,!PLASTIC などを置いて材料モデルを定義する.解析制御データ側に !MATERIAL を定義した場合,メッシュデータ内の同名材料定義より解析制御データ側の定義が用いられる.メッシュデータ側の !SECTION と !MATERIAL の詳細は !SECTION(メッシュデータ) と !MATERIAL(メッシュデータ) を参照されたい.解析制御データ側の材料ブロックは !MATERIAL(解析制御データ) を参照されたい.
材料モデルの選び方¶
材料モデルを選ぶときは,まず線形弾性で十分かを判断する.変形が小さく,応力が降伏点を超えず,時間依存の緩和やクリープを考慮しない場合は,線形弾性を用いる.大変形の弾性応答を扱う場合は超弾性,降伏後の塑性ひずみを扱う場合は弾塑性,緩和時間を持つ材料を扱う場合は粘弾性,長時間の荷重保持で進行する変形を扱う場合はクリープを選ぶ.
| 問題の特徴 | 候補となる材料モデル | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 微小変形で応力とひずみが線形関係にある | 線形弾性 | ヤング率とポアソン比で表せる場合 |
| 大変形でも除荷後に元へ戻る | 超弾性 | ゴム状材料,非線形な弾性ポテンシャルが必要な場合 |
| 降伏点を超えて永久ひずみが残る | 弾塑性 | 降伏関数と硬化則を選ぶ必要がある場合 |
| 荷重保持中に応力緩和または遅れが生じる | 粘弾性 | 緩和係数と緩和時間で表せる場合 |
| 長時間荷重でひずみが蓄積する | クリープ | Norton 則で近似できる場合 |
| 既存モデルでは表せない | ユーザ定義材料 | 外部サブルーチンで構成則を実装する場合 |
温度依存を扱う場合は,材料モデルごとの対応を確認する.線形弾性,クリープ,熱膨張係数は温度依存テーブルに対応している.粘弾性では Prony 係数そのものの温度補間ではなく,!TRS による温度シフトを用いる.弾塑性では,Mises 降伏の多直線硬化を用いる場合に温度依存テーブルを扱える.Mohr-Coulomb および Drucker-Prager では温度依存に対応していない.
異方性や積層を扱う場合は,要素種別にも注意する.ソリッド要素では直交異方性の線形弾性に対応している.シェル要素では,線形弾性の範囲で,等方単層,異方単層,等方積層,異方積層に対応している.シェル要素で非線形材料モデルを使うことはできない.
非圧縮性に近い材料では,ポアソン比を 0.5 に設定しない.FrontISTR は完全非圧縮材料の指定に対応していない.非圧縮性の影響が強い大変形問題では,要素定式化の選択も重要になるため,要素ライブラリ の定式化オプションを併せて確認する.
線形弾性¶
線形弾性は,FrontISTR の構造解析で最も基本となる材料モデルである.線形静解析,固有値解析,線形動解析では線形弾性を用いる.弾塑性,粘弾性,クリープを使う場合も,弾性部分として線形弾性を同じ材料内に定義する.→ 詳細は !ELASTIC を参照.
等方性線形弾性では,ヤング率とポアソン比を指定する.温度依存を与える場合は,ヤング率・ポアソン比を温度の関数としてテーブル化できる.直交異方性を使う場合は,3方向のヤング率,3つのポアソン比,3つのせん断係数の合計9個の独立定数を指定する.直交異方性では材料座標系が必要になるため,対応する !SECTION で局所座標系を指定する.
メッシュデータ側で線形弾性を指定する場合は,!SECTION と !MATERIAL を組み合わせる.次の例では,ソリッド要素グループ ALL に材料 M1 を割り当て,ITEM=1 でヤング率とポアソン比,ITEM=2 で質量密度,ITEM=3 で線膨張係数を定義している.
!SECTION, TYPE=SOLID, EGRP=ALL, MATERIAL=M1
!MATERIAL, NAME=M1, ITEM=3
!ITEM=1, SUBITEM=2
4000., 0.3
!ITEM=2
8.0102E-10
!ITEM=3
1.0E-5
シェル要素では,線形弾性の範囲で単層および積層を指定できる.単層の等方性材料では SUBITEM=4,単層の異方性材料では SUBITEM=9 を使う.積層では,層数分の材料定数と層重みを同じ !ITEM 内に並べる.層重みは合計値で正規化され,厚さ方向積分の重みとして使われる.シェル全体の物理厚さは,!SECTION, TYPE=SHELL の厚さで指定する.
等方性材料の単層シェルの例を示す.
等方性材料の2層積層シェルの例を示す.
異方性材料の単層シェルの例を示す.異方性角度は度単位で指定する.
!MATERIAL, NAME=M1, ITEM=1
!ITEM=1, SUBITEM=9
1, 28600., 0.15, 32.3, 28600., 12434., 12434., 12434., 0.0
異方性材料の2層積層シェルの例を示す.
!MATERIAL, NAME=M1, ITEM=1
!ITEM=1, SUBITEM=17
1, 28600., 0.15, 32.3, 28600., 12434., 12434., 12434., 0.0,
28600., 0.15, 32.3, 28600., 12434., 12434., 12434., 0.0
超弾性¶
超弾性は,ひずみエネルギー関数から応力を定義する非線形弾性材料である.大変形しても除荷後に元へ戻るゴム状材料などを扱うときに用いる.入力上は !MATERIAL ブロック内で !HYPERELASTIC を指定する.→ 詳細は !HYPERELASTIC を参照.
FrontISTR は次の超弾性モデルに対応している.OGDEN モデルには対応していない.
| モデル | 入力上の型 | 主な係数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Neo-Hookean | NEOHOOKE |
\(C_{10}\), \(D\) | Mooney-Rivlin の \(C_{01}=0\) に相当する単純な等方超弾性モデル |
| Mooney-Rivlin | MOONEY-RIVLIN |
\(C_{10}\), \(C_{01}\), \(D\) | 2つの低減不変量を用いる等方超弾性モデル |
| Arruda-Boyce | ARRUDA-BOYCE |
\(\mu\), \(\lambda_m\), \(D\) | 分子鎖ネットワークに基づくゴム状材料モデル |
| 異方性 Mooney-Rivlin | MOONEY-RIVLIN-ANISO |
入力上は10個の係数を読むが,現行構成則では先頭5個を使用 | 繊維方向などの異方性を持つ超弾性応答を表すモデル |
| ユーザ定義超弾性 | USER |
ユーザ定数 | 外部サブルーチンで超弾性構成則を実装するモデル |
超弾性では,体積変化に関わる係数 \(D\) を使って圧縮性を表す.完全非圧縮材料には対応していないため,ポアソン比 \(\nu=0.5\) に相当する指定は使わない.非圧縮性に近い材料を扱う場合は,超弾性モデルの係数だけでなく,使用する要素定式化も併せて選ぶ必要がある.
超弾性は既定で Total Lagrange 法の枠組みで扱われる.ひずみエネルギー関数,応力,接線剛性の定義は 超弾性(理論) を参照されたい.
弾塑性¶
弾塑性は,弾性域と塑性域を降伏関数で分け,降伏後の応答を硬化則で表す材料モデルである.入力上は,同じ !MATERIAL ブロック内で !ELASTIC と !PLASTIC を組み合わせる.→ 詳細は !PLASTIC を参照.
FrontISTR では,降伏関数と硬化則を組み合わせて弾塑性モデルを指定する.対応範囲は次の通りである.
| 降伏関数 | 入力上の型 | 対応する硬化則 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Mises | MISES |
BILINEAR, MULTILINEAR, SWIFT, RAMBERG-OSGOOD, KINEMATIC, COMBINED |
金属材料などの等方的な降伏 |
| Mohr-Coulomb | MOHR-COULOMB |
BILINEAR, MULTILINEAR |
摩擦角と粘着力で表す地盤・岩盤材料 |
| Drucker-Prager | DRUCKER-PRAGER |
BILINEAR, MULTILINEAR |
Mohr-Coulomb を滑らかに近似する圧力依存降伏 |
| ユーザ定義降伏 | USER |
ユーザ定義 | 外部サブルーチンで接線剛性と戻り写像を実装する場合 |
Mises 降伏の多直線硬化では温度依存テーブルに対応している.Mises 降伏の二線形硬化,Swift 硬化,Ramberg-Osgood 硬化,移動硬化,複合硬化は定数式として評価される.Mohr-Coulomb と Drucker-Prager は温度依存に対応していない.多直線硬化を用いる場合は,塑性ひずみが負にならず,かつ最初の塑性ひずみが 0 であるように入力する必要がある.
シェル要素,平面応力要素,平面ひずみ要素,軸対称要素は弾塑性に対応していない.弾塑性材料を使う場合は,三次元連続体ソリッド要素を用いる.
弾塑性は既定で Updated Lagrange 法の枠組みで扱われる.!PLASTIC に INFINITESIMAL を指定した場合は微小変形の構成則として扱われる.応力更新ではリターンマッピングに基づく積分を行うが,アルゴリズムの詳細は 弾塑性(理論) を参照されたい.
粘弾性¶
粘弾性は,弾性応答に時間依存の緩和を加えた材料モデルである.FrontISTR では,一般化 Maxwell 模型を Prony 級数として入力する.同じ !MATERIAL ブロック内に !ELASTIC と !VISCOELASTIC を定義する.→ 詳細は !VISCOELASTIC を参照.
Prony 級数では,緩和係数と緩和時間の組を複数行で指定する.緩和時間に 0 を指定することはできない.温度依存を考慮する場合は,!TRS を !VISCOELASTIC の後に置き,温度シフトファクタを指定する.→ 詳細は !TRS を参照.
温度シフトには WLF 型と Arrhenius 型があり,いずれもシフトファクタ \(A\) を解析温度 \(\theta\) と参照温度 \(\theta_0\) の関数として与えるものである.入力上はいずれも 2 つの材料定数(C1,C2)と参照温度を与えるが,その意味は選択したシフトモデルによって異なる(WLF 型では Williams-Landel-Ferry 式の 2 係数,Arrhenius 型では活性化エネルギー関連の 2 係数).具体的な関数形とシフトファクタの導出は理論マニュアル 粘弾性 を参照されたい.
クリープ¶
クリープは,一定荷重または一定応力のもとで時間とともにひずみが進行する現象を扱う材料モデルである.FrontISTR の !CREEP は Norton 則に対応している.同じ !MATERIAL ブロック内に !ELASTIC と !CREEP を定義する.→ 詳細は !CREEP を参照.
Norton 則では,クリープひずみ速度を相当応力・時間・材料定数 \(A\),\(n\),\(m\) のベキ乗型で表す(具体的な関数形は理論マニュアル クリープ を参照).材料定数は温度依存テーブルに対応しているため,温度ごとに値を与えることができる.
!CREEP の TYPE=USER には対応していない.クリープを含む独自の構成則を実装する場合は,ユーザ定義材料を用いる.
熱伝導解析の材料物性¶
熱伝導解析では,構造解析用の弾性・塑性材料ではなく,密度,比熱,熱伝導率を定義する.リンク要素,平面要素,ソリッド要素,シェル要素では,メッシュデータ側の !MATERIAL で ITEM=1〜3 を使う.熱物性は温度依存のテーブルとして与えることができる.
次の例では,材料 M1 に密度,比熱,熱伝導率を温度依存で定義している.SECTION でソリッド要素グループ ALL に材料 M1 を割り当てたうえで,!MATERIAL の ITEM=1 に密度,ITEM=2 に比熱,ITEM=3 に熱伝導率をそれぞれ温度との組として与える.
!SECTION, TYPE=SOLID, EGRP=ALL, MATERIAL=M1
!MATERIAL, NAME=M1, ITEM=3
!ITEM=1, SUBITEM=1
7850., 300.
7790., 500.
7700., 800.
!ITEM=2
0.465, 300.
0.528, 500.
0.622, 800.
!ITEM=3
43., 300.
38.6, 500.
27.7, 800.
インターフェース要素では,材料データを使わず,!SECTION, TYPE=INTERFACE のデータ行でギャップ幅,ギャップ熱伝達係数,輻射係数を指定する.
シェル要素の熱伝導解析では,ソリッド要素と同様に材料 !MATERIAL で熱物性を指定する.シェル厚さや厚さ方向積分点数は !SECTION 側で指定する.
熱応力解析では,温度場から熱ひずみを計算するために線膨張係数を定義する.等方および直交異方の熱膨張係数に対応しており,温度依存も指定できる.→ 詳細は !EXPANSION_COEFF を参照.構造解析・動解析で用いる質量密度を解析制御データ側で与える場合は !DENSITY を参照されたい.熱伝導解析の密度は,ここで示したメッシュデータ側の !MATERIAL ITEM=1 で指定する.
ユーザ定義材料¶
ユーザ定義材料は,FrontISTR に組み込まれた材料モデルでは表せない構成則を外部サブルーチンで実装するための入口である.入力上は !USER_MATERIAL で状態変数の本数とユーザ定数を与える.→ 詳細は !USER_MATERIAL を参照.
!USER_MATERIAL では,既定で Updated Lagrange 型の構成則として扱われ,KIRCHHOFF 指定により Total Lagrange 型として扱われる.状態変数の本数は NSTATUS で指定する.データ行では最大 100 個のユーザ定数を渡すことができる.これらの定数と状態変数は,ユーザサブルーチン側で構成則の内部変数として利用する.
!USER_MATERIAL では,構成則本体を uMatlMatrix と uUpdate で実装する.uMatlMatrix は材料接線剛性を返し,uUpdate は応力と状態変数を更新する.微小変形のユーザ弾性を使う場合は !ELASTIC, TYPE=USER,超弾性のユーザモデルを使う場合は !HYPERELASTIC, TYPE=USER を用い,弾性応答は uElasticMatrix と uElasticUpdate で実装する.ユーザ定義降伏関数を使う場合は !PLASTIC, YIELD=USER を用い,弾塑性接線剛性と戻り写像を実装する.
関連項目¶
- 解析種別 — 材料モデルを利用できる解析タイプ
- 要素ライブラリ — 材料を割り当てる要素タイプと要素定式化
- 構成則(理論) — 各材料モデルの構成方程式と応力更新
- !MATERIAL(メッシュデータ) — メッシュデータ側の物性テーブル
- !SECTION(メッシュデータ) — 要素グループと材料名の対応づけ
- !MATERIAL(解析制御データ) — 解析制御データ側の材料ブロック
- !ELASTIC — 線形弾性材料
- !HYPERELASTIC — 超弾性材料
- !PLASTIC — 弾塑性材料
- !VISCOELASTIC — 粘弾性材料
- !TRS — 粘弾性の温度シフト
- !CREEP — クリープ材料
- !DENSITY — 構造解析・動解析で用いる質量密度
- !EXPANSION_COEFF — 線膨張係数
- !USER_MATERIAL — ユーザ定義材料